NEWS

熊本の山を走り回って育った「走る豚」

全国的にも珍しい豚の放牧をしている「やまあい村」の『走る豚』。

約20年前、菊池市の山中に民間企業による産廃処理施設の建設計画が持ち上がり、生産者である武藤勝典さんのお父さんである、武藤計臣(けいしん)さんがその計画を阻止するために、一部土地を購入し、地域の自然を守りました。
残った借金と広大な土地を目の前にし、当時一般的な過密飼育による養豚をしていた武藤さんが、ふと思い立ち豚を放してみると、豚は喜んで走り回り、寝転びまわって喜んだそうです。
それを見た武藤さんは豚の放牧を始めたのです。

一般的な養豚は、ウインドレス畜舎で外気を遮断し、年中気温を一定にして、気候の影響や病原菌の侵入を防ぎます。
また、飼育効率を上げるために、掃除しやすいコンクリートの床の上で過密飼育。
運動をしないので早く大きくなり、その分エサも少なくてすみます。

一方『走る豚』はしっかり運動をしているので、体が大きくなるのに日数がかかり、その分与えるエサも多くなります。
放牧後の土地はしばらく休ませるため、広い土地が必要です。
放牧場は山中にあるため、作業も移動も時間がかかり、飲み水の確保など想像以上に手間がかかるため、どうしても市販の豚肉のような価格にはなりません。

現在は息子さんの武藤勝典さんと博典さん兄弟が豚のお世話を継いでいます。
「やまあい村の豚は大量生産はできません。だからこそ買ってくださる方へ言いたい。この菊地の大自然の中で暮らした豚を、育った環境を評価いただき、大事に大事に食べてください」と武藤さんは言います。

『走る豚』は赤身に甘みがあり、脂身も甘いのにくどくないのが特長です。
また、豚は生き物だから個体差があり、また1頭の体の中にも、土を掘る前足、地面を蹴って走る後ろ足など動きが違い、肉質も異なります。
様々な部位をご注文いただき、豚の個性を楽しんでいただければと願っています。